悪戯ちょうちょ 1巻:百合要素と舞台設定が合致して高値安定

2013/09/13Comic 漫画, 双葉社

悪戯ちょうちょ(1) (アクションコミックス(コミックハイ! ))
綾瀬 マナ
悪戯ちょうちょ 2

まったく知らない著者&作品だったけど、オビのコピーとカバーのデザインに惹かれて購入。特に配色がすばらしいなー>カバー

凛々しい容姿とは裏腹に情熱的な内面を持つ少女、さくら。
ピアノにかける激しすぎる熱意を胸に、伝統ある音楽の名門女子高校へ進学。
そこには、さくらが幼少期から「特別な想い」を抱く幼馴染、なのはもいた。
音楽を通じ深まっていく二人の絆、同時に焦がれる程に強くなるさくらの想い。
儚く、そして切な過ぎる恋心と、ピアノへの情熱が今溢れ出す―。
(カバー表4あらすじより)

あらすじにもあるとおり、音楽の名門女子高が舞台の百合もの。なんだけど、注目すべきその「音楽」要素もきっちり描かれていること。

ただ単に女の子どうしがキャッキャウフフしているだけの日常系ソフト百合が多い中、舞台設定をちゃんと物語に組み込んでいることで、並み居る他作品と一線を画すことに成功している。

その音楽要素も、著者自身の経験なのかあるいは取材のたまものなのか、十分リアリティがあるように見受けられる。少なくとも音楽知識がほとんどない読者として、物語を読み進めていくうえで「そんなことってあるか?」と疑問符が付くような違和感は一切なかった。

加えてこの音楽にまつわるエピソードがメインヒロイン二人の現在だけでなく、過去にも関わっているので、キャラクター設定にも深みと説得力があるし、物語の幹の部分がしっかりしている印象を受ける。

もちろんキャラクターも魅力的。主役のさくらはクール系な容姿に反して内には熱いものを秘めているし、感情の動きも活発。一方のなのははいかにもお嬢様な感じのふんわりしたキャラで、二人の対比もバッチリ。というか、百合ものはやはりクール系キャラが心乱すほうが絵的にも物語的にも映えるなー。

絵のほうは現段階でも十分上手いけど、まだ伸びしろがありそうだしこちらも全然問題なし。

ストーリー展開的にはこの第1巻できれいにイントロ終了という感じ。展開はスピーディかつ起伏もあるので、読んでいて途中で飽きることはないはず。お試しで読んでみようか、という人にはこの第1巻だけでもぜひオススメしたい。

もっとも、個人的には早くも続きが気になっている。さくらの想いがなのはに届くのかはもちろん、なのはのほうにも何やら家庭の事情があるっぽいしで、そのあたりを今後どう描いていくのか大いに楽しみ。

そんなわけで個人的にはとてもいい掘り出し物を見つけた気分。もちろん自分は今後もフォローしていくけども、これはできるだけ多くの人に読んでもらいたい作品。


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