夏の前日 3巻:終章への序曲

2014/10/12Comic 漫画, 講談社

夏の前日(3) (アフタヌーンKC)
吉田 基已
夏の前日 3巻

ついにこの時が…。

最初から結末が決まっているこの物語だけど、今巻ではいよいよほろ苦い展開に。

前半、晶と存分にいちゃつくさまや、華海を探し求めて挙動不審になるさまが滑稽だったり微笑ましかったりした青木だけど、その華海が森と付き合い始めたことを知ったときの絶望ぶりたるや。「つきあってんの?」のセリフと表情が痛すぎる。

お話的にも巻のちょうど残り1/3くらいでのこの展開に辿り着いた絶妙のバランス。けっしてハッピーではないけれども、物語としてはこのうえなく美しい。

そして青木と並ぶ本作の最重要人物・晶のかわいらしさといじらしさも今巻では際立っている。森に青木との交際を言い当てられたときの振る舞いや、青木に対して“理解ある大人の女性”であろうとする姿は、二人の行く末がわかっているだけに切なさも倍増である。

ともあれ、物語の結末に向けて大きく動き出した。この流れだと単行本であと1巻、長くて2巻といったところだろうか。あとはここからどうやって前作『水と銀』に繋がる展開に持っていくかが見どころ。早く続きを読みたくもあり、もう少しこのままでいて欲しくもあり…なんとももどかしい。

蛇足ながら巻末には本誌に載っていたおまけ「よくわかる『夏の前日』」もしっかり収録されていて大いに満足。「官能おまけコーナー」は単行本描きおろしだけど、「にゃつの前日」は本誌にも載ってたっけな…?





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