前略、百合の園より 2巻:本編完結後の後日談がすばらしい

Comic 漫画, 芳文社

前略、百合の園より (2) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)
須河 篤志
前略、百合の園より 2

てっきり長編化するものだと思っていたらあっさり完結。

前巻の感想では主人公・百合が今後どっちへ転がっていくかに注目したいと書いたけど、結果的には百合が一方的な攻めになるでも受けになるでもなく、藤原さんとお互いに歩み寄る形でお話が展開。2巻という短距離走ということもあってか、起承転結の構成も含めてきれいにまとまった。

また本作では、メインヒロインふたりがそれぞれにクラスメートや家族と交流するシーンにも描写が割かれていて、短いながらも物語に厚みが出ているように思う。これは自分が読んでいる作品に偏りがあるからかもしれないけど、百合作品ってだいたいメインヒロインふたりだけの狭い世界でお話が進んでいくことが多いので、本作のようなパターンはちょっと新鮮に感じられた。

そしてもう1つ、本作には本編の後日談にあたる描き下ろしが30ページほどあるのだけど、この後日談のできが素晴らしかった。後日談としての役割をしっかり果たしつつ、全体的にコミカルな内容でややシリアス寄りの本編とのバランスが上手く取れている。仮面を外したあとの藤原さんはよりいっそう魅力的だ。

そんなわけで、予想外にも短期決着したものの、結果的にはまとまりのいい良作だった。2巻という短さもあるし、百合作品に抵抗のない人や、須河篤志ファンでまだ本作に手を出していない人にはぜひオススメしたい。




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