[映画] 『伏 鉄砲娘の捕物帳』:売る気が感じられない…

2017/03/22Movie 映画, アニメ

映画『伏 鉄砲娘の捕物帳』公式サイト

初日朝イチで鑑賞。原作未読。

…うーん、これは正直あまり出来がよろしくない。

まず、ストーリーがイマイチ盛り上がらない。脚本は原作小説をけっこうアレンジしているそうだけど、尺の問題なのかアレンジ方法をしくじったのか、あれこれ描写が足りていない印象を受けた。

そしてストーリーを肉付けする映像も、劇場版アニメーションとしてはあまりクオリティが高くない。クライマックス付近ではさすがにそこそこ動く&演出も派手になるのだけど、全体を通して「ここは金かけてるな」「ここはリソース絞ってるな」というのがわりとハッキリ見えてしまうという。

キャストはたしかに人気声優を配していて豪華なんだけど、役に上手くハマっていないのかみな印象が薄い。とりわけ信乃役の宮野真守はハマり役に当たったときはすごくいい演技をするのだけど、本作ではいまひとつ。主役にしてヒロイン役の寿美菜子もやや荷が勝ちすぎている印象を受けた。

と、わりとガッカリな感じだったところにとどめを刺してくれたのがエンディングロール。

エンディングロールではスタッフ&キャストを縦書きで表記しているのだけど、なんとそれが縦スクロールで流れるのだ。そのせいでまともに文字を追えないという。和風な感じを出したかったのだろうけど、縦書きにするんなら横スクロールで流すべきなんじゃないの。それ以前に視線移動をガン無視とか、映像のプロとしてどうなのっていう。

というか、この作品からは全体的にやる気が感じられないというか、ぶっちゃけ「売ってやろう」という気概のようなものが感じられなかった。原作ありとはいえ劇場オリジナルアニメなんだし、宣伝なども含めてもうちょっとアピールが必要だったんじゃないかと。

これは憶測だけど、「文藝春秋創立90周年なんで何かやりましょう」「作れば助成金も出してもらえますよ」と言われたので作りましたというか、「作ることが最大の目的でした」みたいな感じがしてしまうのだよなぁ。

ただまぁこのタイミングで作ったのは間違いじゃないかもしれない。昨今の出版業界の落ち込みようからすると文藝春秋ほどのところでも100周年まで生き残れるかわからない、という意味で。

しいて褒めどころを挙げるとしたら大島ミチルの音楽とCharaの主題歌くらいかなぁ。ミュージカル映画でもないのに音楽が最大の褒めどころって作品としてどうなの、というのはさておき。

とにかくそんな感じで随所に詰めの甘さが見られる作品だった。個人的にはまるでオススメできないけど、主役・浜路を演じる寿美菜子のファンか、劇場版ではどうアレンジされているのか知りたい原作既読派なら自己責任でどうぞ、といったところだろうか。




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