[映画感想] 『シン・ゴジラ』:大人向けの最高の怪獣映画

2017/05/31Movie 映画, 邦画


公開初日翌日の土曜日に鑑賞。なんというか、大人というかオッサンには最高の怪獣特撮映画だった。


ストーリーに関する事前情報が少なかったこともあり、ゴジラの造形だけがやたら取り上げられていたというか叩かれていたけど(手が小さすぎじゃね?尻尾長すぎじゃね?)、映画を観ればあの造形にも納得が行く。自分もそうだけど、本編中最初にゴジラの全身姿が出てきたときはおそらくみんな「えっ!?」ってなるだろう。

そしてそのゴジラの最強っぷりが実にたまらない。特にゴジラがフルパワーを出す新宿のシーンは画作りと合わせて鳥肌ものだし、間違いなく本作最大の見どころだ。惜しむらくはこのシーンが物語終盤ではなく中盤に置かれていること。まぁ終盤であの最強っぷりを出されたら話が終わらなくなるというか日本滅亡エンドしかなくなってしまうわけだけども…。

そして侮っていたのが人間ドラマの部分。ゴジラ映画なんだからゴジラが大暴れしてくれればそれでいいじゃん、と思っていたのだけど、人間側(日本政府・自衛隊・アメリカを主とする外国勢)の設定がキッチリ作られていることで、フィクションであるはずのゴジラにある種のリアリティというか存在感が与えられたように思う。また、作中で対策本部のメンバーが分析するゴジラの生態もそれっぽく聞こえるので、理屈っぽい人もそれなりに納得して見ていられるのではなかろうか。だが無人在来線爆弾、てめーはダメだ。

キャスト的には保守第一党政調副会長の松尾諭が非常に良かった。この重苦しいストーリーの中で、彼のポジティブさがかなり救いになっているように思う。しかも有能だし。あと、庵野監督の名前に惹かれて観に来た人はおそらく環境省自然環境局野生生物課長補佐・尾頭ヒロミ役の市川実日子にもハマるだろうなと。

一方、ネガティブな要素としては「政治劇の部分が多い、長い、全体的に早口」というところ。これは先述のゴジラに対してリアリティを持たせるために必要なことではあるんだろうけど、子供や、大人でも政治劇に興味がない人には退屈だろうなと。そういう意味でも本作は大人向け、オッサン向けと言える。

もう1つ、本作ではゴジラが意外と動かない。そのことで逆にゴジラの巨大さと圧倒的な強さを表現できているとは思うのだけど、一方で尺の都合や制作費の問題もあったんだろうなぁ…と思えてしまうのがちょっと切ない。

なんにせよ、これはぜひ劇場で観たほうがいい作品。自分ももう1回行くつもりだ。次はIMAXかMX4D版で。もちろん円盤も買う。






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