AIを活用したリアルタイムナビゲーションで配達業務を効率化

米Amazonは2025年10月22日、独自のAIスマートグラスを発表した。Amazonが独自のスマートグラスを開発しているという噂は以前から報じられていたが、それが公式発表された形だ。
荷物のスキャンから配達証明の取得までハンズフリーで実行可能

Amazonが開発中のAIスマートグラスは、メガネ型のフレームにディスプレイ(片目)・カメラ・AIを搭載。荷物のスキャン、車を降りてから配達先までのルート指示、配達証明の取得などをスマートフォンを使わずハンズフリーで行うことができる。
従来のようにスマートフォンを何度も取り出したりする必要がなくなるため、業務の効率化につながるだけでなく、配達員が周囲の状況を把握しやすくなるというメリットもある。
同製品の開発にあたっては、Amazonが雇用する配達サービスパートナー(DSP)で働く数百人のドライバーからの意見も取り入れられているという。


AIを活用したさまざまな機能を搭載
Amazonのスマートグラスでは、AIによるセンシング機能とコンピュータービジョン技術を活用。Amazonの地理空間技術で、荷物配達中のルート表示だけでなく危険個所の警告などもできる。
将来的にはミスや異常などをリアルタイムで検知する機能も搭載予定だ。たとえば、荷物を誤配してしまった場合にドライバーに通知したり、暗い場所などでレンズの明るさを調整したり、庭にペットがいることを通知したりなどといったことが挙げられる。
その他、スマートグラスには配達用ベストに装着する小型コントローラーや一日中使えるバッテリー、配達中に緊急サービスに連絡できる専用ボタンも付属する。もちろん、通常のメガネと同じように度付きレンズや調光レンズにも対応している。

一般向けの製品も開発中か?
以前の報道ではAmazonは配達員向けだけでなく、一般ユーザー向けの製品も開発中であると報道されていたが、今回のAmazonの発表ではその点について触れられていない。
また、今回のAIスマートグラスが米国以外(日本含む)でも採用されるかどうかも現時点では不明となっている。

