「Frame」に続く第2世代AIスマートグラス

シンガポールに拠点を置くBrilliant Labs(ブリリアント・ラボ)は現地時間7月31日、スマートグラス新製品「Halo」(ヘイロー)を発表した。同日より予約注文を開始し、出荷開始は2025年11月下旬予定。価格は299ドルとなっている。
Halo 製品スペック

事前に予告されていた同製品は、2023年に発売した単眼レンズ型のARグラス開発キット「Monocle」、2024年に発売したAIスマートグラス「Frame」に続く、Brilliant Labsとして3つめの製品。発表された製品スペックは以下のようになっている。
ディスプレイ | ● 0.2インチ フルカラーマイクロOLED ● ユーザーの視力に応じて一定の範囲内で焦点変更可能 |
レンズ | ● 反射防止コーティング ● 視力矯正レンズ/サングラスレンズに対応 |
プロセッサー | Alif B1(Cortex-M55+NPU)、AI処理をデバイス内で実行可能 |
センサー | AI用光学センサー/タップ検出機能付き6軸IMU |
音声 | 骨伝導スピーカー2基/マイク2基 |
ネットワーク | Bluetooth 5.3 |
ソフトウェア | ● ZephyrOS (Luaインターフェイス付き) ● クロスプラットフォーム対応スマホアプリ 「Noa」 |
本体重量 | 40g |
バッテリー | 最大14時間 |
フレームの形は前モデルのFrameが丸メガネ(ラウンド型)だったのに対し、Haloはクラシックなウェイファーラー(Wayfarer)型に。
ディスプレイは既存のARグラス/スマートグラス主流製品とは異なり、右目のフレーム部に設置された0.2インチのフルカラーマイクロOLEDから、右目の周辺視野に直接映像を投影する方式となっている。
本体には光学センサーと6軸IMUを搭載し、着用者の頭の動きや傾きを検知するほか、タップやジェスチャーによる操作もできる。光学センサーはカメラとして周囲の光景を認識できる一方、プライバシーの観点から写真や動画の撮影には対応していない。
なお、同製品はハードウェア・ソフトウェアともに オープンソース化しており、開発者による拡張や自作アプリ開発も可能だ。
独自AIアシスタントアプリ「Noa」と連携
Brilliant Labsは2023年8月、スマートグラス上でChatGPTを動かせるiOS対応アプリ「arGPT」を発表。後にGPT‑4・Whisper・Perplexity・Stable Diffusionなどを統合したAIアシスタントアプリ「Noa」へアップグレードした。
今回のHaloでもNoaと連携してマルチモーダル入力(視覚・音声)に対応し、リアルタイム翻訳・検索・情報要約などを実行できるほか、Noaを通じたマイクやカメラのミュートも制御可能だ。
さらに、同社が「Narrative(ナラティブ)」と呼ぶ新機能により、会話や見たものなど、Halo使用履歴から“記憶データベース”を作成。後から名前や過去のやりとりなどを思い出すための補助機能として利用できるとしている。
日本からの購入&利用は可能か
Brillitant Labs公式サイトの製品購入ページを見るかぎり、日本からも購入は可能。ただし製品の発送は11月下旬予定で、特に出荷第一便は先着順とアナウンスされているため、購入を検討している場合は早めの決断が必要だ。
また、実際に購入した場合でも、日本では技適の取得が間に合わない可能性がある。国内での使用にあたっては総務省「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度」の申請手続きが必要になるかもしれない。
(参考:Brilliant Labs、Reddit、ZDNET、The Verge)