コードネーム「Project Moohan」と呼ばれたXRヘッドセット
サムスンは現地時間2025年10月21日、新製品発表イベント「Samsung Galaxy Event: Worlds Wide Open」において、XRヘッドセット「Galaxy XR」を正式発表した。
Galaxy XRは米国および韓国で同日よりオンライン販売を開始。価格は1799ドル(約27万3000円)で、米国および韓国以外の国・地域での販売については未定となっている(日本を含む)。
なお、2025年内にGalaxy XRを購入したユーザーには「エクスプローラーパック」として、Google AI Pro、YouTube Premium、および Google Play Passの1年間の利用権などが無料で付属する。
Galaxy XR 製品スペック
Galaxy XRはGoogle・サムスン・クアルコム3社が共同開発したXRヘッドセットで、「Project Moohan」のコードネームで2025年1月にプロトタイプが公開されている。
製品版としてのGalaxy XRのスペックは以下のとおり。
| SoC | Snapdragon XR 2+ Gen2 |
| OS | Android XR |
| AIアシスタント | Google Gemini |
| ディスプレイ解像度 | 7104×7680(片眼3552×3840)、マイクロOLED |
| リフレッシュレート(Hz) | 60 / 72 / 90 |
| レンズ(光学系) | パンケーキレンズ |
| 視野角 | 水平109° / 垂直100° |
| 瞳孔間距離(IPD)調整 | 54~70㎜(自動調整) |
| レンズ位置調整 | (確認中) |
| RAM | 16GB |
| ストレージ | 256GB |
| コントローラー | 付属なし(別売、250ドル) |
| 重量 | ・ 本体545g ・ 外付けバッテリー:302g |
| バッテリー駆動時間 | 2~2.5時間 |
| 接続端子 | USB-C |
| ヘッドトラッキング方式 | インサイドアウト |
| コントローラートラッキング方式 | ヘッドセット内蔵カメラによるトラッキング |
| 入力方式 | コントローラー/ハンドトラッキング/タッチパッド/音声 ※Bluetooth接続のゲームパッドも利用可 |
| アイトラッキング | |
| フェイストラッキング | |
| 深度センサー | |
| 虹彩認証 | |
| パススルー機能 | フルカラー |
| 内蔵カメラ | ・外向き6基 ・パススルー用カメラ2基 ・内向き4基(アイトラッキング) |
| 内蔵マイク | |
| スピーカー | 内蔵ステレオ |
| 3.5mmオーディオ入力端子 | |
| ネットワーク | Bluetooth 5.4、Wi-Fi 7 |
| 価格 | 1799ドル(約27万3000円) |
Galaxy XRの特徴
Galaxy XRのOSはGoogleが手がける「Android XR」。Androidの資産を活かせるのが大きな強みで、Android XR専用アプリが利用できるだけでなく、既存のほぼすべてのAndroidアプリも利用することができる(表示は2D)。
Android XRはGoogleのAIアシスタント「Gemini(ジェミニ)」と統合されている。Galaxy XRの場合、カメラを通じてリアルタイムで現実世界の光景を認識したり、AIアシスタントとして音声で質問したりアプリを音声操作することができる。
Galaxy XRはSoC(CPU)にクアルコムの「Snapdragon XR 2+ Gen2」を採用。Meta Quest 3やPICO 4 Ultraで採用しているSnapdragon XR2 Gen2よりもCPU性能が20%、GPU性能が15%高いとしている。
Galaxy XRのディスプレイは7104×7680ピクセル(片眼3552 × 3840)のマイクロOLEDで、画素密度は3800PPI。数字だけならApple Vision Proの「片目3800 × 3000相当、3380PPI」と互角以上の性能を誇る。
Galaxy XRは標準でアイトラッキング機能を搭載。PlayStation VR2でも採用されているTobii製のアイトラッキング技術を搭載しており、目の動きでメニューやアプリを操作することができる。
また、Galaxy XRには虹彩認証機能も搭載されており、虹彩認識を使用してデバイスのロックを解除することもできる。
日本での販売は未定
今回の発表に合わせ、米国および韓国ではすでにGalaxy XRのオンライン販売を開始。米国および韓国以外の国・地域での販売については未定となっている(日本を含む)。
【参考】 海外メディアによる体験記事
海外のXR専門メディア・デジタル総合メディアによる体験記事の一覧はこちら(CNET Japan以外はすべて英語)。
● UploadVR
● Road to VR
● Engdget(※動画あり)
● CNET Japan(※日本語)
● The Verge(※動画あり。有料)

