
AI・ARグラスを手がけるRayNeo(Thunderbird Innovation)は2026年8月21日、AIスマートグラス「RayNeo iO」と、シネマグレードのARグラス「RayNeo GT」シリーズの詳細を正式発表した。GTシリーズは「RayNeo GT」と「RayNeo GT Max」の2モデルで構成する。
製品は2026年9月4日よりグローバル発売する。販売はRayNeo公式サイトおよびAmazonを通じて行うとしているが、日本では公式サイト以外の販売窓口は不明。なお、製品価格はまだ発表されていない。
RayNeo iO: 33gのAIスマートグラス
「RayNeo iO」は専門職や管理職、複数のディスプレイを使って作業するビジネスパーソンを主な対象とするAIスマートグラスだ。
デザインにはレトロなクラウンパント(Crown Panto)スタイルを採用。フレームにはAZ91Dマグネシウム・アルミニウム合金、左右のテンプルには航空宇宙グレードのチタンを使用する。
本体重量は33g。前後の重量配分を50:50にすることで、長時間の装着を想定した設計としている。
RayNeo iOの主な仕様・機能
- ウェーブガイドディスプレイ: 0.085ccの単色グリーン「Firefly Nano」光学エンジンと回折型ウェーブガイド「Blue Lake」を採用。光学透過率は97%で、表示テキストの目元輝度は1300ニト
- アンビエントAIによる生産性向上機能: 低消費電力で動作する「Ambient AI Life Log」が予定や会話の文脈を記録。会議後にはトピックを抽出してカレンダー更新を促し、ユーザーはうなずくだけで確認できる
- マルチLLM対応: RayNeo AIとGemini 3.1 Flash Liteを搭載。オプションの「Multi-Model AI Selection」では、コンパニオンアプリからGemini、ChatGPT、Claude、DeepSeekなどのLLMを切り替え可能
- リアルタイム翻訳・テレプロンプター: Timekettleの「BabelOS 3.0」により、55言語・109アクセントのリアルタイムテキスト翻訳に対応(遅延は約1秒)。また、「自動テレプロンプター」は話す速度に合わせて台本を自動スクロールする
- 音声入力・バッテリー: スピーカーは非搭載、4マイクアレイと骨伝導センサーを採用する。240mAhバッテリーにより、通常使用で最大2日間、連続録音で18時間、連続翻訳で6.2時間動作
- 操作・接続・プライバシー: 右テンプルに物理式のロータリーダイヤル(Smart Crown)を搭載。Bluetooth 5.4、Apple MFi認証、IP54の防塵・防水に対応。録音または翻訳中はLEDステータスライトが点灯する
RayNeo GT/GT Max: “シネマ級”のARグラス
「RayNeo GT」シリーズは、映像と音響の両方で映画館のような体験を目指したARグラスだ。製品自体は2026年5月に発表済みで、GT Maxは59度の視野角(FOV)を特徴としていた。今回の発表では、グローバル展開に向けた仕様や機能が改めて整理された形だ。
RayNeo GT/GT Maxの主な仕様・機能
- 59度FOV・3段階の表示サイズ(GT Max): 光学エンジン「Peacock Optical Engine 3.0 Max」とデュアルレイヤー Micro-OLEDディスプレイを採用し、59度の広視野角を実現。スクリーンサイズは3段階に切替可能
- Dolby Vision対応: 別売の「RayNeo Pocket TV 2 Dolby Vision Edition」と接続することでDolby Visionコンテンツを視聴可能。AIによるリアルタイムSDR-to-HDR変換にも対応する
- 3DoFトラッキング: 専用ハードウェアで3DoF処理を行い、3種類の表示モードに対応。画面の固定表示や追従表示、ブレ補正を行える
- バング&オルフセン共同チューニングの空間オーディオ: レーストラック型の4スピーカーシステムを採用。ヘッドトラッキングによる空間オーディオや、音を特定方向へ伝える「ウィスパーモード」に対応する
- 軽量設計・IPD対応: 重量はGTが68g、GT Maxが78g。GT Maxは瞳孔間距離(IPD)に合わせて3サイズの本体を用意する(S:64mm未満/M:64~67mm/L:67mm超)
RayNeo iO/GT/GT Maxの主な仕様(スペック)比較
| RayNeo iO | RayNeo GT | RayNeo GT Max | |
|---|---|---|---|
| 主な用途 | ヘッドアップ型の生産性向上・AI | ポータブルARメディア・ゲーム | シネマ級ARディスプレイ |
| 本体重量 | 33g | 68g | 78g |
| 光学エンジン | Firefly Nano | バードバス(Birdbath)方式 | Peacock Optical Engine 3.0 Max |
| 視野角(FOV) | 23.5度 | 46度 | 59度 |
| 表示サイズ | ヘッドアップ型テキスト表示 | 3段階に切り替え可能 | 3段階に切り替え可能 |
| オーディオ | スピーカーなし/骨伝導+4マイク | 4スピーカー(B&O共同チューニング) | 4スピーカー(B&O共同チューニング) |
| トラッキング・操作 | スマートクラウン/頭部ジェスチャー | 3DoFトラッキング | 3DoFトラッキング |
9月4日にグローバル発売
RayNeo iOおよびRayNeo GTシリーズは2026年9月4日より正式にグローバル発売する。販売はRayNeo公式サイトとAmazonを通じて行うとしているが、日本での販売窓口は不明。
なお、日本のRayNeo公式サイトでは製品を割引価格で購入できるクーポンコードを入手するためのメール登録フォームが用意されている。

RayNeo iOはこれまで中国では「Thunderbird iO」として予告されていましたが、グローバルリリースに合わせて名称もグローバル仕様に。一方、RayNeo GT/GT Maxも5月にすでに発表されており、特にGT Maxについては日本でも事前にプレスリリースが出されていました。
GT/GT Maxの競合はXREALとVITUREですが、iOのほうはどうでしょうか。
プレスリリースを読むかぎりではiOはカメラ非搭載のようなので、機能面ではEven RealitiesのG2ともろにバッティングします。となると、決め手はやはり価格や本体機能以外の要素(アプリ開発エコシステムなど)ということになるのでしょう。
ちなみに、カメラ搭載のAR/AIグラスではすでにRayNeo X3 Proもあるので、製品ラインナップの豊富さという点ではRayNeoがトップに踊り出ました。この複数ラインナップが競争に有利にはたらくかどうかも実は注目ポイントかもしれません。
(出典:PR Newswire)
