スマートグラスが急伸、VR/MRヘッドセットは減速
IT専門調査会社IDCは2026年3月25日、2025年の世界XR(VR・AR・MR・スマートグラス)市場の出荷動向を公表した。スマートグラスの急伸が市場全体を押し上げる一方、VR/MRヘッドセットは減速傾向が鮮明になっている。
IDCによると、2025年のXRデバイス出荷台数は前年比44.4%増となった。成長の主因は、AI機能を備えた軽量なスマートグラスの普及拡大だとしている。
スマートグラスが市場回復を牽引
IDCは、従来型のVR/MRヘッドセット需要がゲーム用途に集中しつつある一方、日常使いしやすいスマートグラスが新たな成長エンジンになっていると分析する。
特に、カメラや音声AIを搭載した製品群の拡充が市場拡大に寄与した。IDCの説明では、スマートグラスは「従来の眼鏡に近い形状で、音声・カメラ・AIアシスタントなどを統合したデバイス」と定義されている。
Metaがグローバルシェア7割超を維持
メーカー別ではMetaが72.2%の市場シェアを維持した。エシロールルックスオティカ(EssilorLuxottica)との提携によるスマートグラス展開や製品ラインアップ拡充が背景にある。
一方で、Meta Questシリーズの出荷は前年比42.3%減となった。IDCは、供給面の課題に加え、ゲーム以外の用途で需要が伸び悩んだことが影響したとみている。
2位以下のメーカーシェア率はXiaomi(4.2%)、XREAL(2.3%)、RayNeo(未掲載)、ByteDance/VITURE(ともに1.5%)となっている。
市場構造の転換が鮮明に
今回のIDCデータが示すのは、XR市場の重心が「没入型ヘッドセット」から「常時装着型スマートグラス」へ移りつつある点だ。実際、IDCは今後の市場拡大についてもスマートグラスが中心的な役割を果たすと見込んでいる。
XR業界ではこれまでVR/MRヘッドセットが市場を代表する存在だったが、2025年はAI搭載スマートグラスが出荷成長の大半を担う構図へと変化した。今後は、日常利用を前提とした軽量デバイスを軸に競争が加速しそうだ。

(出典:IDC)

