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個人向け&1台持ちなら選択肢はそれほど多くない

MetaのMRヘッドセット「Meta Quest 3」を筆頭に、VR/MRヘッドセットは各社からさまざまな製品が販売されています。
これからVR/MRヘッドセットを買おうという人にとってはどれを買うべきかが悩みどころのように思えますが、「個人向けに1台だけ、主用途はエンタメ」ということであれば、実は選択肢はそれほど多くはありません。
本記事では2025年11月末時点でおすすめのVR/MRヘッドセットを、おすすめの理由と合わせて紹介します。
Meta Quest 3S
初心者ならこれ一択。ストレージ容量だけが悩みどころ
2024年10月15日発売。Meta Quest 2からやや薄型化したフレームに、Meta Quest 3と同等・ほぼ同等のSoCやセンサーを搭載したVR/MRヘッドセットです。価格はストレージ128GBモデルが4万8400円、256GBモデルが6万4900円(いずれも税込)となっています。
カタログスペックではMeta Quest 3に劣りますが、日本国内価格で3万円以上の差(128GBモデルの場合)は無視できません。また、競合他社製品と比べても最安なうえ、割引セールも定期的に行われています。
さらに、Meta Quest 3の廉価版という位置づけではあるものの、Meta Quest 3専用アプリもプレイできます。Meta Quest 3登場以降、Meta Quest 2ではプレイできないアプリが増えており、Meta Quest 2の現役ユーザーにとっても買い替える価値ありです。
そしてなにより、業界シェアトップであるMeta社の製品であることが大きいです。Meta Quest専用アプリストア「Meta Horizonストア」もあり、安定感・安心感があります。初めてVR/MRヘッドセットを所有する&予算が限られているという人であれば、Meta Quest 3Sで間違いないでしょう。
ただし、近年では1本でファイルサイズが30~50GBのアプリも増えてきたため、128GBモデルだとストレージ管理が面倒になる可能性があることはあらかじめ覚悟しておいたほうがよいでしょう。
- 現行の競合製品群の中ではもっとも安い
- Meta Quest 3専用アプリ(性能的にQuest 2ではプレイできないアプリ)も利用可能
- Meta公式アプリストアのほか、PC接続でSteamのVRタイトルもプレイ可能
- Meta Questである
- 重量バランスはMeta Quest 2と同程度に悪い(フロントヘビー、前方への荷重が大きい)
- ストレージ128GBモデルでは容量不足になる可能性あり
Meta Quest 3S割引セール中、128GBが16%オフ、256GBが17%オフ
Meta Quest 3
予算があるならQuest 3Sよりおすすめ

お金をかけられるならQuest 3SよりもQuest 3がおすすめなのは言うまでもありません。 Meta Quest 3Sの登場に合わせて値下げされたこともあり、発売当初よりいくらか買いやすくなりました(512GBモデルが8万1400円。128GBモデルはすでに販売終了)。
最大の悩みどころは「Quest 3Sの256GBモデルとQuest 3のどちらにするべきか」だと思いますが、やはり予算があるならQuest 3の512GBがベター、という状況は変わりません(定価ベースで価格差1万6500円)。
その他、Questシリーズの利点として、サードパーティ製の周辺機器やアクセサリーが豊富なことも挙げられます。これもVR/MRヘッドセットで最大シェアの製品であることの強みでしょう。
- Meta Quest 3専用アプリが利用可能
- Meta公式アプリストアのほか、PC接続でSteamのVRタイトルもプレイ可能
- サードパーティ製の周辺機器やアクセサリーが豊富
- Meta Questである
- Meta Quest 3Sと比べて1.7~3.3万円高い
- Meta Quest 3Sと異なりめったに割引セールがない
PICO 4 Ultra
中級以上のVRChatユーザーなら購入候補に?

Meta Quest 3の対抗馬筆頭と言えるPICO 4 Ultra。スペック面ではほぼ互角ですが、Meta Quest 3が8万1400円に値下げされたことで価格面はやや遅れを取っています。
購入を検討する理由になるのはトラッキングデバイス「PICO Tracker」(別売)の存在。安価のわりに性能がよいとされており、VRChatなどでフルボディトラッキングを楽しみたい人には向いていそうです。
PICO 4 Ultraの懸念点は、PICOの政治的立場(バイトダンス傘下)ということでしょうか。先代のPICO 4も含め北米で販売されていないのも、親会社のバイトダンスが擁するTikTok関連の影響とも言われていますし、PICOがこの先VR/MRにどれだけ投資するのかも不透明です。
なお、PICO 4 Ultraはハンドトラッキング機能やビデオパススルー機能でMeta Questにやや遅れているとされています。PICO 4 Ultraを選ぶならソフトウェアの改善に辛抱強くつきあう必要が出てきそうです。
- トラッキングデバイス「PICO Tracker」は性能のわりに安価
- RAM 12GB、ストレージ256GBとスペックに余裕がある
- フェイシャルクッションの形状がアジア人向けとされる(彫りが深くない)
- 専用のPICOストアはSteamやMeta Horizonストアと比べてラインナップが弱い
- Meta Quest 3よりもやや高い
- Meta Questじゃない
Steam Frame (※未発売)
Valveの新型VRヘッドセット。ゲーマー専用

2025年11月、ゲームプラットフォーム「STEAM」の運営で知られるValveが発表したVRヘッドセットです。
Steam Frameは膨大なSteamライブラリ(VR、非VRタイトル両方プレイ可能)を遊ぶことを想定した、実質ゲーム専用のVRヘッドセット。同時発表されたSteam MachineやゲーミングPCと連携すれば、高い処理能力が必要なタイトルも快適に遊べます。
先代のVALVE INDEXとは異なり、有線接続不要・ベースステーション不要のスタンドアロン型なのも長所。重量も440gと競合より軽い部類で、前後の重量バランスも良いようです。
Steam Frameは2026年初頭出荷予定で、日本でも販売されます(価格未定)。ポイントはMeta Quest 3に近い価格で出せるかどうか。価格競争力があればゲームメインのVRユーザーの支持を得られるでしょう。
- Steamの豊富なゲームライブラリが楽しめる(VR・非VRとも)
- Steam MachineやSteamコントローラーなどのファミリー製品と連携しやすい
- SoCの性能はMeta Quest 3よりも高い
- 本体価格がまだわからない
- Steamのゲームでも要求スペックが高いタイトルはSteam Frame単体ではプレイできない場合がある
- Steam MachineはゲーミングPC並みの価格(12万円~)になると予想されている
- Meta Questじゃない
PlayStation VR2(PSVR2)
PS5を持っているなら検討の余地あり

PlayStation 5(PS5)に接続して利用するVRヘッドセット。競合製品にはない独自機能や、PS5との接続のしやすさが魅力です。2025年3月、再度の価格改定により6万6980円(税込)に値下げ。発売当初の7万4980円よりも安くなりました。
VRではないものの、PS5のソフトをバーチャル空間内で大画面プレイすることもできるので、すでにPS5&多くのソフト資産を持っているなら購入検討の余地はありそうです。
なお、2024年8月にはPCに接続できるアダプター「PlayStation VR2 PCアダプター」も発売されましたが、PC接続ではPSVR2独自機能の多くが利用不可ということもあり、PC VR用として購入するのは微妙かもしれません。
- 競合製品にはない独自機能が多い
- 母艦であるPlayStation 5との接続が容易
- 2DながらPS5のソフト資産も活かせる
- 専用タイトルを含め、VRタイトルのラインナップが弱い
- PC接続ではPSVR2独自機能の多くが使えない
- Meta Questじゃない



