「フィリピンに来なさい」で大バズり。柘榴シロからの「Invitation」【海外記事】

「私はよく笑うし、よく歌います」。そう語るのは、フィリピンにルーツを持つ日本のVTuberだ。

By Jay Agonoy (2026/5/26)

アイキャッチ:柘榴シロからの招待状
Note

 本記事は海外のVTuber専門Webメディア「VTuber NewsDrop」の記事を、許諾を得て翻訳・転載したものです(記事中で使用している画像は訳者が独自に用意したもの。元記事とは異なる場合があります)。

「フィリピンに来なさい」

 この日本語のフレーズを、強いフィリピン訛り(巻き舌ぎみのR音)を交えながら話すVTuberのショート動画が、2026年5月3日の夜にX(旧Twitter)へ投稿された。BGMはショパンの「夜想曲第2番(ノクターン第2番 変ホ長調 Op.9-2)」だ。

 そして、あなたがこの記事を読んでいる時点で動画はすでに2110万回以上再生されている。

 動画があまりに面白かったため、他のVTuberたちも次々と“自分バージョン”を投稿。地元への観光招待や、自分の業界への勧誘など、さまざまなネタへ発展した。ななしいんくの湖南みあ、個人勢VTuberの九条林檎ノピ・テュルーペ(Nopi Tulpe)KALUA(かるあ)、さらにDLsiteのでらちゃんまでこの流れに乗った。

 声優・VTuberの朝ノ瑠璃のマネージャーであるノリさんまで柘榴シロの訛りを真似していたほどだ。瑠璃姉はそのモノマネを「延々とモノマネしてて笑う」と評している。

 柘榴シロは、リアル配信者・バーチャル配信者を数百人抱える事務所「321 inc.」に所属している。2023年11月9日にIRIAMでバーチャルライバーとして活動を開始し、2024年8月31日にYouTubeデビュー。今年1月に登録者10万人を達成したばかりだったが、この動画がバズったのをきっかけに登録者数は倍増した。

 実際に彼女配信を見ればすぐわかるが、この“ゴシックプリンセス”はとにかくエンタメ性が高い。そして何よりよくしゃべる。

「歌やおしゃべりを通して、もっともっとたくさんの人に私を見つけてほしい。そして、画面の向こうの誰かを、私の存在で心から笑わせたい」。彼女はプロフィールでそう語っている。

動画がバズった数日後、彼女は「本当にハーフなのか」を証明するため、フィリピン人の母親に配信で電話をかけた。母親は「うちの娘、すごく可愛いでしょ?」と話していた[YouTube

 記者はさらにくわしい話を聞くため、柘榴シロの所属事務所へ取材を申請。そして、彼女自身初のオリジナル曲が公開された直後に回答を得ることができた(以下、回答は読みやすさのため一部編集済み)。

「フィリピン人って本当に優しくて面白いんだって世界に伝えたい!」

 日本生まれ、日本育ちの柘榴シロ。しかし彼女はVTuber NewsDropの取材に対し、「学生時代、フィリピン人の母を持つことでいじめられた経験があり、当時はとてもショックでした」と語った。

 ハーフとして育った人なら、彼女の境遇に共感できるかもしれない。それでも年月を重ねる中で、彼女は自身のルーツに誇りを持つようになったという。

「今は少し知られる存在になれたからこそ、“フィリピン人ってこんなに優しくて面白いんだよ”って世界に伝えたいんです!  だから“フィリピンジョーク”とか“フィリピンのおかん”ネタを配信に取り入れるようになりました。どれだけ面白いのか、みんなに知ってほしくて」。

母親のモノマネは今回が初めてではなかった

 実は、彼女がフィリピン訛りネタを投稿したのは今回が初めてではない。では、今回の動画をきっかけに彼女を知った人々の反応で、特に驚いたことは何だったのだろうか。

 彼女は、新たにフォロワーになったファンへの返信内容を振り返りながらこう語った。「母のビサヤ語(※)訛りを真似しただけで、こんなにバズるなんて思っていませんでした」。

「フィリピンネタの動画は前からずっと投稿していたので、今回も同じような軽いノリで出したんです。でも反響が本当にすごくて…。あと、母のビサヤ訛りって海外の人には“ちょっと怖く聞こえる”みたいで(笑)。そこは少し驚きました!」

【訳者注】ビサヤ語:多言語国家であるフィリピンの言語のひとつ。「セブアノ語」とも。

柘榴シロはその後も母親とのコラボを実施。フィリピン料理の話題や人生相談など、多くの会話が繰り広げられた[YouTube

「ポジティブが一番!」

  “フィリピン人の得意分野”とも言われるユーモアのセンスや歌唱力以外に、自身の性格に強く影響している“フィリピンらしさ”はあるのだろうか。

「ユーモアや歌以外だと、フィリピン料理が大好きなところとか、辛いもの好きなところとか、あとちょっと“怠け者”なところ? でも、一番大きいのは考え方ですね!

 私は細かいことを気にしないんです。落ち込んでも、美味しいものを食べて、楽しいことして、寝たら大丈夫! ポジティブが一番です。最後はなんとかなるって思いながら生きています」。

豪華スタッフ陣によるオリジナル曲『いんびてゐしょん』

 歌といえば、柘榴シロは歌ってみた動画でも高い人気を誇る。チャンネル内でも特に再生数が多いのは、「いますぐ輪廻」「ビターチョコデコレーション」「ただ病名が欲しかった」などだ。

 そして2026年5月20日(水)、彼女は初のオリジナル楽曲『いんびてゐしょん』をリリース。楽曲公開を祝うとともに、制作についてもコメントを求めた。

「初めてのオリジナル曲制作だったので、制作チームのみなさんと本当にたくさん悩みながら作りました。でも最終的には、“これが柘榴シロだ”って言える曲になったと思います」。

 楽曲とMV制作には豪華クリエイター陣が参加している。

「イラストも音楽もアニメーションも、全部が“私らしさ”そのものなんです。公開5分前までずっと手が震えてました!」

 最後に、「今後フィリピンのVTuberイベントにバーチャル出演する可能性はあるか」と尋ねると、彼女は前向きな返答を見せた。

「もちろんです! ぜひ出たいです! ただ、まだ英語もタガログ語もちゃんと話せないので、まずは勉強しないとですね!」


 柘榴シロは現在、2026年6月27日(土)に予定されている3Dお披露目配信を心待ちにしている。なお、その告知広告が6月7日までJR川崎駅北口に掲出されている。

※本記事は321 inc.の協力を受けて制作されました。


※当翻訳記事のサムネイル画像および記事中画像は柘榴シロのYouTube動画から作成しました。