前製品からフレームモデル変更&カメラを強化

Metaは現地時間2025年9月17日、新AIグラス「Oakley Meta Vanguard(ヴァンガード)」を発表した。発売は10月21日で、すでに予約受付中。価格は499ドル(約7万3500円)、日本での発売は未定となっている。
Oakley Meta Vanguard 製品スペック
「Oakley Meta Vanguard」は「Meta Ray-Ban Display」(開発コードHypernova)と同じく、Metaの年次開発者会議「Meta Connect 2025」内で発表されたAIグラス。
同製品は現在発売中の「Oakley Meta HSTN(ハウストン)」から、同じくOakley(オークリー)の「Sphaera(スフィエラ)」にモデルを変更。さらにフレーム中央・ノーズブリッジ部分にカメラが1基搭載されているのが特徴だ。
Oakley Meta Vanguardの主要なスペックは以下のとおり。
プロセッサー | Snapdragon AR1 Gen1 |
RAM/ストレージ | ストレージ32GB |
ディスプレイ | なし |
レンズ | Oakley PRIZMレンズ |
カメラ | 1基(ノーズブリッジ部) 静止画: 12MP、3024 × 4032ピクセル 動画: 1080p @ 30fps/1080p @ 60fps/3K @ 30fps 動画キャプチャモード: 標準/スローモーション/ハイパーラプス 動画撮影時間: 5分(1080p @ 30fps)/3分(3K @ 30fps)/30分(ハイパーラプス)/1分(スローモーション) 視野角(FOV) 122° |
音声 | デュアルオープンイヤースピーカー/マイク(5基) |
ネットワーク | Wi-Fi 6/Bluetooth 5.3 |
対応AI | Meta AI |
対応OS | iOS 15.2以降/Android 10以降 |
対応アプリ | Garmin Connect/Strava/Apple Health/Android Health Connect |
入力インターフェイス | 音声/タッチセンサー(フレーム部) |
バッテリー駆動時間 | 最長9時間。付属の充電ケースと併用で最長36時間駆動 |
防水機能 | IP67 |
サイズ/カラー | Prizm 24Kレンズ (フレーム:黒) Prizm Blackレンズ (フレーム:白) Prizm Roadレンズ (フレーム:黒) Prizm Sapphireレンズ (フレーム:白) |
本体重量 | 67g |
価格 | 499ドル |
Oakley Meta Vanguardの特徴

Oakley Meta Vanguardは、Metaが2025年6月に発表された「Oakley Meta HSTN」に続く、MetaとOakley(オークリー)のコラボによるメガネ型ウェアラブルAIグラス。
モデルがOakley HSTNからOakley Sphaera(スフィエラ)に変わったのと、カメラの位置がHSTNのフレーム右側から中央へと変わった点が両者の大きな違いだ。
Oakleyならではのスポーティでファッショナブルなデザインは健在で、サングラスとしての性能も確保。また、Oakley独自の「Oakley PRIZM」レンズテクノロジーの採用、3種類の交換可能なノーズパッドなど、高強度なスポーツでも快適なかけ心地と最高のパフォーマンスを実現する。
フレームとレンズのカラーコンビネーションは全4種類を用意。ただしOakley Meta HSTNとは異なり、度入りレンズには対応していない。
なお、グラス本体はIP67の防塵・防水性能を備えており、これはOakleyで最も耐水性に優れたフレームとなっている。
Oakley Meta VanguardはOakley Meta HSTNと異なり、カメラの位置がフレーム中央部・ノーズブリッジに移動している。
カメラ配置が中央になったことで一人称視点の映像を撮りやすくなっているほか、カメラの性能自体もアップ。視野角が拡大したほか(100°→122°)、動画撮影モードも標準以外に「タイムラプス」「スローモーション」が追加されている。
Oakley Meta Vanguardは他のMeta製AIグラスと同様、デュアルオープンイヤースピーカーを採用。
前モデルのOakley Meta HSTNよりも最大音量が6デシベル大きく、騒がしい道を走ったり、風切り音の中でサイクリングするのにも適している。また、5基搭載されたマイクは風切り音を低減するよう最適化されており、通話や音声メッセージの送受信、Meta AIを音声で操作する際の影響を軽減してくれる。
バッテリーは通常使用で最大9時間連続使用でき、音楽の連続再生も6時間可能なため、長距離のマラソンなどにも十分耐えうる。また、付属の充電ケースとの併用で最長36時間の使用が可能だ。
Oakley Meta VanguardはMeta AIと連携でき、写真や動画の撮影、天気の確認、メッセージの読み上げなど、音声でさまざまな操作を行える。
さらにMeta AIのほか、Garmin Connect、Strava、Apple Health、Android Health Connectとも連携可能。対応するデバイスを持っていれば、Meta AI経由でトレーニングの進捗状況を尋ねたり、特定の統計情報をリアルタイムで確認することもできる。
日本での発売は未定
Oakley Meta Vanguardは2025年10月21日発売予定。すでに予約も開始しているが、日本からは申し込み不可で発売も未定となっている。Oakley Meta Vanguardや今回同時発表された「Meta Ray-Ban Display」も含め、MetaのAIグラス製品は日本ではすべて未発売。今後の展開に期待したい。
なお、海外では米国・カナダのほか、英国をはじめとする欧州諸国が販売対象地域に含まれているほか、2025年後半にはメキシコ・インド・ブラジル・アラブ首長国連邦(UAE)でも発売予定だとしている。
【参考】 Oakley Meta HSTNとのスペック比較
今回発表されたOakley Meta Vanguardと、前モデルとなるOakley Meta HSTNのスペックを比較。大きく異なるのはフレームのモデルで、カメラ性能やバッテリー持続時間などに細かな差がある。
ベースモデル | Oakley Sphaera | Oakley HSTN |
SoC | Snapdragon AR1 Gen1 | Snapdragon AR1 Gen1 |
カメラ | 静止画: 12MP、3024 × 4032ピクセル 動画: 1080p @ 30fps/1080p @ 60fps/3K @ 30fps 動画撮影モード: 標準/スローモーション/ハイパーラプス 動画撮影時間: 5分(1080p @ 30fps)/3分(3K @ 30fps)/30分(ハイパーラプス)/1分(スローモーション) 視野角(FOV) 122° | 静止画: 12MP、3024 × 4032ピクセル 動画: 1440×1920 @ 30fps/2203×2938 @ 30fps 視野角(FOV) 100° |
音声 | オープンイヤースピーカー/マイク(5基) | オープンイヤースピーカー/マイク(5基) |
ネットワーク | Wi-Fi 6/Bluetooth 5.3 | Wi-Fi 6/Bluetooth 5.3 |
対応AI | Meta AI | Meta AI |
対応OS | iOS 15.2以降/Android 10以降 | iOS 15.2以降/Android 10以降 |
対応デバイス/アプリ | ・ Meta AIアプリ ・ Garminデバイス、Stravaなどのフィットネストラッキングアプリ | Meta AIアプリ |
入力インターフェイス | 音声/タッチセンサー&ボタン(フレーム部) | 音声/タッチセンサー&ボタン(フレーム部) |
バッテリー駆動時間 | 最長9時間。付属の充電ケースと併用で最長36時間駆動 | 最長8時間。付属の充電ケースと併用で最長48時間駆動 |
防水性能 | IP67 | IPX4相当 |
重量 | 67g | 53g |
対象ユーザー層 | 高強度スポーツに取り組むアスリート層 | 日常使いもするアクティブ志向のユーザー |
発売時期 | 2025年10月21日 | 2025年8月26日 |
価格 | 499ドル | ・ 399ドル ~(通常版、レンズの種類により異なる) ・ 499ドル(限定版) |
(参考:Meta(1)、 Meta(2)、 TechCrunch)