国立歴史民俗博物館、XRシステム「RxVU」を本格導入。MR技術で文化財を3DCG再現

国立歴史民俗博物館がXRを導入、文化財を“手でつかめる”展示へ

【画像1】 MR(Mixed Reality)を活用して、現実の展示空間に高精細な3DCGコンテンツを表示・共有

国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)は、2026年4月21日から開催中の特集展示「モノと身体」で、MR(Mixed Reality、複合現実)を用いた新しい鑑賞システムを導入した。

鑑賞システムを提供したのはミラクルマイルとスピン。3DCGコンテンツ共有システム「RxVU(アールビュー)」を博物館向けにパッケージ化したもので、博物館における「RxVU」の本格導入として国内初の事例となる。

文化財を“解き放つ”ためのXR

歴史資料の多くは保存上の理由からケース越しでしか見られず、裏側や内部構造の観察は難しい。また、近年は「身体感覚を通じた資料研究」への関心も高まっている。

そこでミラクルマイルは、ハリウッド映画やゲーム開発で培った3DCG制作技術をXRに応用。実物の展示を補完する形で、資料の3DCGモデルを現実空間に重畳表示するRxVUを開発した。

来場者はビデオパススルー対応のVRヘッドセットを装着し、空間に固定された文化財の3Dモデルを360度から観察できる。コントローラーは使わず、ハンドトラッキングでモデルを回転・拡大縮小できるため、「ガラス越し」だった距離感を一気に縮められる。

【画像2】 MR(Mixed Reality)を活用して、現実の展示空間に高精細な3DCGコンテンツを表示・共有

 RxVUによる展示演出の特長

「RxVU」は、はMR(Mixed Reality)、または空間コンピューティング(Spatial Computing)を活用し、現実の展示空間に高精細な3DCGコンテンツを表示・共有できるシステムだ。主な特長は以下のとおり。

  1. 複数人での同期鑑賞
    同じ空間、同じ3Dモデルを複数人で同時に見ることができる。学芸員の解説を聞きながら、来場者同士も指差しで対話することも可能。従来のVR展示が1人ずつ順番待ちだった課題を解消
  2. 素手操作=学習コストゼロ
    特別なデバイス操作を覚える必要がない。美術館・博物館は幅広い年齢層が来るため、ハンドトラッキングの直感性は運用面で有用
  3. バックヤードでの更新性
    管理画面から3Dモデルの差し替え・追加が可能。データを入れ替えるだけで展示に反映でき、物理展示では難しかった“動的な学術展示”が実現

展示概要

名称: 国立歴史民俗博物館 特集展示「モノと身体」
会期: 2026年4月21日(火)~5月31日(日)
休館日: 5月18日(月)、25日(月)
VR体験休止日: 5月28日(木)
会場: 国立歴史民俗博物館 企画展示室B(千葉県佐倉市城内町117)
備考: 館内メンテナンスや天候により開館日時・催し物が変更になる場合あり

詳細は国立歴史民俗博物館公式サイトを参照。

筆者の見解

XRを活用した文化財展示は、国立科学博物館の「かはくVR」やデジタル文化財ミュージアムの「KOISHIKAWA XROSS (小石川クロス)」など、他にも国内にいくつか事例があります。

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国立歴史民俗博物館が今回採用したRxVUは、MRながら展示に“触れる”のと、複数人での同時体験が可能な点が注目ポイントです。

XR技術の進化にともない、得られる体験の質も向上しています。足を運べるエリアに住んでいる人であれば、実際に一度体験してみることをおすすめします。


(参考・出典:PR Times国立歴史民俗博物館