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個人向け&1台持ちなら選択肢はそれほど多くない

MetaのMRヘッドセット「Meta Quest 3」および「Meta Quest 3S」を筆頭に、VR/MRヘッドセットは各社からさまざまな製品が販売されています。
これから初めてVR/MRヘッドセットを買おうという人にとって、どれを買うべきかが悩みどころのように思えますが、「個人向けに1台だけ、主用途はエンタメ」ということであれば、実は選択肢はそれほど多くはありません。
本記事では2026年8月時点でおすすめのVR/MRヘッドセットを、おすすめの理由と合わせて紹介します(最終更新:2026/8/19)。
【1】 Meta Quest 3S
2024年10月15日発売。Meta Quest 2からやや薄型化したフレームに、Meta Quest 3と同等・ほぼ同等のSoCやセンサーを搭載したVR/MRヘッドセットです。価格はストレージ128GBモデルが4万8400円5万9400円、256GBモデルが6万4900円7万7000円(いずれも税込)となっています。
2026年4月19日よりQuest 3/3Sが価格改定(値上げ)しました。
トータル性能ではQuest 3に劣りますが、日本国内価格で34万円以上の差(128GBモデルの場合)は無視できません。また、競合他社製品と比べても最安なうえ、割引セールも定期的に行われています。
さらに、Quest 3の廉価版という位置づけではあるものの、Quest 3専用アプリもプレイ可能。Quest 3登場以降、Quest 2ではプレイできないゲームやアプリが増えており、Quest 2の現役ユーザーでも買い替えを検討する価値があります。
そしてなにより、業界シェアトップであるMeta社の製品であることが重要です。Meta Quest専用アプリストア「Meta Horizonストア」があることも安定感・安心感の理由になります。初めてVR/MRヘッドセットを所有する&予算が限られているという人であれば、Meta Quest 3Sで間違いありません。
ただし、近年では1本でファイルサイズが30~50GBのアプリも増えてきたため、128GBモデルだとストレージ管理が面倒になる可能性があります。あらかじめ覚悟しておいたほうがよいでしょう。
- 競合製品群の中でもっとも安い
- Meta Quest 3専用アプリ(Quest 2ではプレイできないアプリ)も利用可能
- Meta公式アプリストアのほか、PC接続でSteamのVRタイトルもプレイ可能
- Meta Questである
- 重量バランスはMeta Quest 2と同程度に悪い(前方への荷重が大きい)
- ストレージ128GBモデルでは容量不足になる可能性あり
【2】 Meta Quest 3

お金をかけられるならMeta Quest 3SよりもMeta Quest 3がおすすめなのは言うまでもありません。ただし2026年4月19日の価格改定により、税込価格が10万円を超えてしまいました(税込8万1400円 → 10万2300円)。
最大の悩みどころは「Quest 3Sの256GBモデルとQuest 3のどちらにするべきか」だと思いますが、予算があるならQuest 3の512GBがベター、という状況は変わりません(定価ベースで価格差1万6500円)。
最近の報道では「次世代機は投入予定が当初予定より後ろ倒しになる(2027年?)」「次世代機からは価格が大幅に上がる」という話も聞こえてきます。その点でもQuest 3S(256GB)よりもQuest 3のほうがベターと言えそうです。
その他、Questシリーズ全般の利点として、サードパーティ製の周辺機器やアクセサリーが豊富なことも挙げられます。これもVR/MRヘッドセットで最大シェアの製品であることの強みでしょう。
- Meta Quest 3専用アプリが利用可能
- Meta公式アプリストアのほか、PC接続でSteamのVRタイトルもプレイ可能
- サードパーティ製の周辺機器やアクセサリーが豊富
- Meta Questである
- Meta Quest 3Sと比べて1.7~3.3万円高い
- Meta Quest 3Sと異なりめったに割引セールがない
【3】 PICO 4 Ultra

Meta Quest 3の対抗馬筆頭と言えるPICO 4 Ultra。スペック面ではほぼ互角です。
Quest 3が8万1400円に値下げされたことで価格面で一時遅れを取っていたところに、2026年5月1日からは10万4900円に値上げ。価格差がさらに広がったかに見えましたが、Quest 3が値上げしたことで価格差はほぼなくなりました。
購入を検討する理由になるのはトラッキングデバイス「PICO Tracker」(別売)の存在。価格のわりに性能がよいとされており、VRChatなどでフルボディトラッキングを楽しみたい人には向いていそうです。
PICO 4 Ultraの懸念点は、PICOの政治的立場(バイトダンス傘下)でしょうか。前モデルのPICO 4も含め北米で販売されていないのも、親会社のバイトダンスが擁するTikTok関連の影響とも言われています。
なお、PICO 4 Ultraはハンドトラッキング機能やビデオパススルー機能でMeta Questにやや遅れているとされています。PICO 4 Ultraを選ぶならソフトウェアの改善に辛抱強くつきあう必要があるでしょう。
- トラッキングデバイス「PICO Tracker」は性能のわりに安価
- RAM 12GB、ストレージ256GBとスペックに余裕がある
- フェイシャルクッションの形状がアジア人向けとされる(彫りが深くない)
- 専用のPICOストアはSteamやMeta Horizonストアと比べてラインナップが弱い
Meta Quest 3よりもやや高い- Meta Questじゃない
【4】 Steam Frame (※未発売)

ゲームプラットフォーム「STEAM」の運営で知られるValveが発表したVRヘッドセットです(2025年11月発表)。
膨大なSteamライブラリ(VR/非VRタイトルともプレイ可能)を遊ぶことを想定した実質ゲーム専用機で、同時発表されたSteam MachineやゲーミングPCと連携すれば、高い処理能力が必要なタイトルも快適に遊べます。
先代のVALVE INDEXとは異なり、ケーブル接続不要・ベースステーション不要のスタンドアロン型なのも長所。重量も440gと競合より軽い部類で、前後の重量バランスも良いようです。
Steam Frameは2026年初頭 上半期 2026年内出荷予定で、日本でも販売されます(価格未定)。ポイントはMeta Quest 3に近い価格で出せるかどうか。価格競争力があればゲームメインのVRユーザーの支持を得られるでしょう。
- Steamの豊富なゲームライブラリが楽しめる(VR・非VRとも)
- Steam MachineやSteamコントローラーなどのファミリー製品と連携しやすい
- SoCの性能はMeta Quest 3よりも高い
- 本体価格がまだわからない
- Steamのゲームでも要求スペックが高いタイトルはSteam Frame単体ではプレイできない場合がある
- Steam MachineはゲーミングPC並みの価格(12万円~)になると予想されている
- Meta Questじゃない
【5】 PlayStation VR2(PSVR2)

PlayStation 5(PS5)に接続して利用するVRヘッドセット。競合製品にはない独自機能や、PS5との接続のしやすさが魅力です。2025年3月、再度の価格改定により6万6980円(税込)に値下げ。発売当初の7万4980円よりも安くなりました。
VRではないものの、PS5のソフトをバーチャル空間内で大画面プレイすることもできるので、すでにPS5&多くのソフト資産を持っているなら購入検討の余地はありそうです。
なお、2024年8月にはPCに接続できるアダプター「PlayStation VR2 PCアダプター」も発売されましたが、PC接続ではPSVR2独自機能の多くが利用不可ということもあり、PC VR用として購入するのは微妙かもしれません。
- 競合製品にはない独自機能が多い
- 母艦であるPlayStation 5との接続が容易
- 2DながらPS5のソフト資産も活かせる
- 専用タイトルを含め、VRタイトルのラインナップが弱い
- PC接続ではPSVR2独自機能の多くが使えない
- Meta Questじゃない
【6】 Bigscreen Beyond 2

競合製品と比べて圧倒的に小型・軽量のVRヘッドセット。2025年3月に2代目となる「Bigscreen Beyond 2」、およびアイトラッキング機能搭載の「Bigscreen Beyond 2e」が登場しました。
ケーブル接続必須・ベースステーション必須・高めの価格(約17万円)・購入にかかる手間(海外からの発送)など、実際にはとうてい初心者向けではありません。が、それらを乗り越えられる人には現状ベストチョイスになる可能性がある製品です。
なお、初代では必須だった「カスタムフェイスクッションのために事前に行う顔スキャン」はBigscreen Beyond 2では不要になりました。
- 競合製品と比べて圧倒的に小型・軽量(コア部107g)
- ディスプレイ解像度が比較的高め(片目あたり2560 × 2560px)
- 外部センサー(SteamVR Base Station 2.0)が必要
- 有線接続のみで動作
- コントローラーが別売り
- Meta Questじゃない
【7】 Galaxy XR (※日本未発売)
2025年10月に正式発表された、サムスン × Google × クアルコム共同開発のXRヘッドセット。最大の特徴はGoogleのXR向けOS「Android XR」が採用されていることと、OSにGoogleのAI「Gemini」が統合されていること。日本での販売については未発表ですが、販売される可能性は高いと思います。
Galaxy XRでは専用に開発されたXRアプリのほか、Google Playストアにある膨大な2Dアプリも利用可能。XRアプリの質・量は未知数ですが、既存のアプリも使えるのは大きなメリットです(ヘッドセットをかぶってまでAndroidアプリを使いたいか、という疑問はあるにせよ)。
ネックはやはり1800ドル(約28万円)という価格。エンタメ用途だけでなく、仕事でも使ってやろうという気概があれば元は取れるかもしれません。
また、Googleは過去にいくつものXRプロダクト・サービスを生み出しては諦める、ということを繰り返しているため、「今回もそうなるのではないか?」と心配する声もあります。
- Apple Vision Proに匹敵するディスプレイ性能(片目あたり3552 × 3840px)
- Google GeminiをOSに統合
- Google Playの2Dアプリもプレイ可能
- ほとんどの競合製品よりも高価(1800ドル)
- Googleがまた途中で投げ出すかもしれない
- 日本未発売
- Meta Questじゃない
【8】 Apple Vision Pro

2024年2月(日本では6月)に発売された“空間コンピューティングデバイス”ことApple Vision Pro。2025年10月にはSoCをApple M5に変更したマイナーアップグレード版が発表されました。
VR/MRヘッドセットとして高性能なのは間違いありませんが、約60万円からという高価格製品なため、Appleファンといえども個人で買うにはハードルが高いです。また、個人購入者の少なさから知見の共有がしにくいという難点もあります。
その他、Appleは今後Apple Vision ProよりもARグラス製品に注力するという情報もあります。価格面なども含め、購入にはより慎重な検討が必要でしょう。
- ディスプレイ表示能力をはじめ、競合製品より高性能な機能が多い
- 専用アプリはまだ少ないが、App Storeの2Dアプリをヘッドセット内で利用可能
- MacbookシリーズなどApple製品との連携に優れる
- Meta Questじゃない(※Apple Vision Proに限り長所に)
- 競合製品より格段に高価
- コントローラーが付属しない(PSVR2のコントローラーがペアリング可能)
- 重い(本体750~800g+外付バッテリー350g)
【9】 その他
上記以外の製品が思い浮かぶ・購入を検討している人は、特にアドバイスなどは要らない人だと思われます。ご自身の目的やポリシーに順じてVR/MRの世界に飛び込んでください。
結論: Meta Questを選ぶのがベター
2026年に向けGalaxy XRやSteam Frameなどの新顔も出てきましたが、総合的にはいまだMeta Quest 3/3Sの利便性や安定感が勝っています。また、近年の部材価格高騰により、Meta Quest 3S(128GB)の価格面での優位がより際立っています。
欧米の一部ではMetaに対する強い不信があり、Meta製品を忌避する動きもあるようですが、日本の場合はMetaに対する不信感もそこまでは強くないでしょう。
Meta Questであればデバイスとしての性能に加え、ユーザーも多いので利用に関するノウハウを共有しやすいというメリットもあります。「VR/MRに興味はあるけど、くわしいことはわからない」という人であれば、まずはMeta Questシリーズから始めることを強くおすすめします。




