HTC、同社初のAIグラス「VIVE Eagle」を発表。ディスプレイは非搭載

まずは台湾から販売開始、日本での展開は未定

 HTCは2025年8月14日、同社初となるAIグラス「VIVE Eagle」を発表した。9月1日より台湾で販売開始され、価格は1万5600台湾ドル(約7万6000円)。台湾以外の地域(日本含む)での販売は未定となっている。

VIVE Eagle 製品スペック

 VIVE Eagleの製品スペック詳細は以下の表のとおり。なお、同製品のセットアップにはスマートフォンが必要で、スマートフォン用アプリ「VIVE Connect」(Android / iOS)と連携して利用する。

プロセッサーQualcomm Snapdragon AR1 Gen 1
RAM/ストレージRAM4GB/内蔵ストレージ32GB
ディスプレイなし
レンズZEISS製 UV400保護レンズ
カメラ● 12MPウルトラワイドカメラ
・ 静止画:3024 × 4032ピクセル
・ 動画:1512 × 2016ピクセル(30fps)
音声● マイク4基(指向性×1、無指向性×3)
● オープンイヤースピーカー(ステレオ)
ネットワークWi-Fi 6E/Bluetooth 5.3
対応AI・ Google Gemini
・ OpenAI GPT(ベータ版)
OSiOS 17.6以降/Android 10以降のスマートフォンが必要
入力インターフェイス音声コマンド/タッチパッド/キャプチャボタン/電源&AIボタン
防水・防塵IP54
サイズ/カラーサイズ: M/L
カラー: ベリー/ブラック/コーヒー/グレー
本体重量48.8g(Mサイズ、レンズあり) / 42.8g(Mサイズ、レンズなし)
バッテリー● バッテリー容量: 235mAh
・ スタンバイ: 36時間以上
・ 音楽連続再生: 約4.5時間
・ 通話連続: 約3時間
・ 高速充電対応(1 → 50%まで10分、1 → 80%まで23分)
価格1万5600台湾ドル(約7万6000円)

VIVE Eagleの特徴

メガネ型のウェアラブルAIグラス

 VIVE Eagleは重量49グラム未満(Mサイズ)と軽量で、フレームにはAIコンピューティング機能と音声インタラクション機能を搭載する。

 位置調整可能なノーズパッドと人間工学に基づいたテンプルの形状により、一日中快適な装着感を実現。ZEISS製サングラスレンズは紫外線を防ぎつつ、クリアな視界や視覚的な快適さを損なわない。

オープンイヤースピーカー搭載

 オープンイヤーデザインを採用したVIVE Eagleは、大型の音響ドライバーとバーチャル低音強化により、音漏れを最小限に抑えつつ豊かで立体的な音を実現する。

 イヤープラグを使わないため耳への圧迫がなく、終日快適に装着可能。屋外環境でも音漏れの心配なく音楽や音声案内をクリアに聞くことができる。さらに周囲の音も同時に把握でき、プライバシーと安全性を両立している。

音声操作AIで写真撮影

 VIVE Eagleは12MPの超広角カメラと、HTC独自の音声アシスタント「VIVE AI」を搭載。VIVE AIはOpen AIの「GPT」やGoogleの「Gemini」を含む主要AIプラットフォームに対応し、「Hey VIVE、写真を撮って」といった簡単な音声コマンドで見ている光景をそのまま撮影できる。

日常の生産性を高める音声インタラクション

 写真・動画撮影や音楽再生のほか、VIVE Eagleでは音声操作だけでリマインダーやメモの記録、レストランのおすすめ検索なども可能なため、目の前の必要な作業に集中できる。

日本語を含む13言語のAI翻訳に対応

 VIVE Eagleは日本語・英語・中国語(繁体字)・韓国語など、計13言語のリアルタイム翻訳に対応。アプリを開いたりスマートフォンを手に取る必要なしに、カメラで捉えた内容をそのまま音声で翻訳できる。

一日利用可能な充電設計

 235mAhバッテリーを搭載し、最大36時間の待機時間と約4.5時間の連続音楽再生が可能。マグネット式高速充電に対応し、10分間の充電で最大50%の電力を供給する。モバイルバッテリーやスマートフォン経由での充電にも対応しており、外出先でも常に接続を維持できる。

プライバシーへの配慮

 VIVE Eagleではすべてのユーザーデータがデバイス内にローカル保存され、AIモデルの学習や行動トラッキング、データの外部アップロードは行わない。サードパーティのAIを利用する際も、ユーザーデータは匿名化される。

 動画撮影中はLEDインジケーターが点灯し、眼鏡を外したり光がさえぎられた場合は自動的に録画を停止。これにより、ユーザーや周囲のプライバシーを確保する。

HTCのAIグラス「VIVE Eagle」

日本からの購入&利用は可能か

 HTCの発表によれば、VIVE Eagleは台湾で先行発売。台湾以外の地域(日本含む)での販売については発表されていない。

 なお、台湾では8月14日から31日まで予約を受け付けており、初回出荷分にはサングラスレンズとVIVE Eagle用メガネケース、さらに2年間のVIVE AI Plus無料トライアルが付属するとのことだ。


(出典: HTCBusiness Wire