「Meta Quest HDMI Link」を試す&利用上の注意点

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 Metaは現地時間2024年8月15日、Meta Questの新機能「Meta Quest HDMI Link」を発表しました。本記事はMeta Quest HDMI Linkを実際に試してみた結果と、利用上の注意点などを備忘録としてまとめたものです。

「Meta Quest HDMI Link」とは

 Meta Quest HDMI Linkとは、キャプチャカード経由でMeta Questと外部デバイスを有線接続し、専用アプリを使用することで、外部デバイスの画面をMeta Quest内に表示するというものです。

 Windows PC/Macの画面をMeta Questに表示する手段は、すでにMeta Quest LinkMeta Quest Air Link、あるいはサードパーティアプリ「Virtual Desktop」などがあります。Meta Quest HDMI Linkの場合、Windows PC/Macだけでなく、ニンテンドースイッチやSteam Deckなどのハンドヘルドゲーム機などとも接続できる点が特徴です。

Meta Quest HDMI Linkに必要なもの

 Meta Quest HDMI Linkに必要なものは以下になります。

  1. キャプチャカード
  2. HDMI → USB-C変換ケーブル
  3. 「Meta Quest HDMI Link」アプリ

キャプチャカード

 Meta公式の説明によると、キャプチャカードは「UVCおよびUACに対応するキャプチャカード」ということになっています。UVCとかUACとかわからん、という人には下記製品がおすすめです(筆者自身が動作確認済み)。

 動作報告が上がっているものでは下記製品もあります。

 その他、Amazonでは取り扱いがないようですが、下記製品もあります(動作確認報告あり)。

 基本性能は上記2製品と変わりませんが、本製品は給電用のポート(USB PD)があるため、Questヘッドセットを充電しながら使用できるのが便利です。

HDMI → USB-C変換ケーブル

 キャプチャカードと入力元(INPUT)となる端末をつなぐためのケーブルです。長さはお好みで。接続先がHDMI端子搭載のノートPCなどであれば、HDMI – HDMIケーブルでHDMI端子に接続しても機能します。

「Meta Quest HDMI Link」アプリ

 Meta Quest HDMI LinkのアプリはMeta Horizonストア(旧Questストア)にあります。

Meta Quest HDMI Linkの設定

 Meta Quest → キャプチャカード → HDMI to USB-Cケーブル → 外部デバイスと接続。あとはアプリを起動して各種許可を出すだけです。

「Meta Quest HDMI Link」を試す&利用上の注意点 02
「Meta Quest HDMI Link」を試す&利用上の注意点 03
「Meta Quest HDMI Link」を試す&利用上の注意点 04

Meta Quest HDMI Linkの残念なところ

Google Pixelでは利用できない(※一部端末除く)

 これはMeta Quest HDMI Linkが悪いのではなく、端末側の問題。入力元の端末がDisplayPort Alternate Mode(DP Alt Mode)に対応していないと映像を出力できません。

 Google Pixelシリーズは伝統的にDP Alt Mode非対応なのでMeta Quest HDMI Linkは使えない……はずだったのですが、2024年6月のOSアップデートでPixel 8/8 Pro/8aが対応したようです。今後対応端末が拡大することに期待しましょう。

 Google Pixelシリーズ以外でも、DP Alt Modeに対応するスマホはそれほど多くありません。Meta Quest HDMI Linkの利用前に、まずは自分の端末がDP Alt Modeに対応しているかどうかを確認しましょう。

Lightning端子搭載のiPhone / iPadでは利用できない

 これもDP Alt Modeの仕様によるものです。USB-C→Lightning変換コネクタを使って試してみましたがダメでした。

 USB-C端子搭載のiPhone / iPadシリーズならいけるはずですが、筆者自身では未確認。また、USB-C端子搭載のiPhone/iPadは比較的新型に限られる点にも注意が必要です。

キャプチャーカードが意外と邪魔

 キャプチャカードの種類にもよるのですが、Quest・キャプチャカード・ケーブルと接続すると、キャプチャカードが耳元あたりをぶらぶらすることになります。バンドか何かでキャプチャカードをQuestヘッドセットに固定するとよいかもしれません。

結論

 Meta Quest HDMI Linkを有効活用できるのは以下の場合に限られそうです(今のところ)。

  • DP Alt Mode対応のスマホ/タブレットを持っている
  • USB-C端子搭載のiPhone/iPadを持っている
  • ニンテンドースイッチを大画面でプレイしたい(ニンテンドースイッチ ドックがない、自宅のテレビやPCモニタがそこまで大きくない)
  • PlayStation 4を大画面でプレイしたい(4 Proや5なら解像度的にテレビやPCモニタのほうがよさげ)
  • Steam Deckを大画面でプレイしたい(そもそも国内のSteam Deckユーザーはそれほど多くなさそう)

余談1

 余談ですが、Meta Quest HDMI LinkでMeta Quest 3とデジタル一眼カメラを接続して利用する、という強者もいるようです。

余談2

 海外ではRaspberry Pi 400とMeta Quest 3をMeta Quest HDMI Linkで接続するユーザーも現れました。