この記事ではAmazonアソシエイトを利用しています。これらのリンクを通じて商品を購入した場合、筆者はアフィリエイト手数料を得ることがあります。
1. デバイス
2024年10月現在、もっとも安価でVRChatをゼロから遊べるのはMeta Quest 3Sです(128GBモデル、4万8400円)。かといって、「もともとVRにも興味あったんだよね」という人ならともかく、VRChatのためだけに4万8000円というのもそれはそれでけっして安くはありません。
一方、スマホ版VRChatの場合、アプリが動くスペックを備えたAndroidスマホをすでに持っていれば初期コストは0円です。
が、仮に持っていない場合、4万8000円前後でMeta Quest 2と同レベルの快適さで遊べるスペックの端末を手に入れるのは難しいでしょう(しかもMeta Quest 2ならVRでプレイできる)。
ならばWindows PCならどうか。ぶっちゃけこちらもハードルは高いでしょう。PC VRモードで遊んでいる人はもちろん、デスクトップモードで遊んでいる人でもお気づきでしょうが、VRChatを快適に遊ぶために求められるスペックは実はかなり高いです。
すでにビジネスや学業、趣味用にPCを持っている人でも、VRChatを快適に遊びたい、しかものちのちVRモードでも遊びたくなるかも、などと考えると大半は買い替えを検討することになるでしょう(製品の選択肢も多くて迷う)。
また、VRヘッドセット同様、こちらも「PCでFPSをやりたい」「CGモデリングをしたい」「GPU依存の生成AIをゴリゴリ使いたい」など、別の用途がセットでないと購入にはなかなか踏み切れないのではないでしょうか。
…などと考えると、とりあえずちょっとお試しでやってみたいという初心者に対してはスマホ版しかおすすめできないなあ、というのが個人的な意見です。
そういう意味ではiOS版のリリースも待たれるところです。iOS版もいちおう開発ロードマップには乗っていますし、Android版と違ってOSが実質単一なので、ちょっとくらい前世代の端末でも動くでしょう。
それに日本の場合スマホユーザーの半数はiPhoneですから、iOS版がリリースされればユーザーも一気に増えそうです。
【追記】 2024年5月7日、iOS版(クローズドベータ)の発表およびテスターの募集が発表されました。
では、いったん初心者にはスマホ版(Android/iOS)をすすめるとして、次のステップはどのデバイスか。
Meta Quest 3Sなのか、奮発してMeta Quest 3なのか。PICO 4 UltraはMeta Quest 3の値下げによって価格競争力が低下したのにくわえ、PICO Technology(バイトダンス傘下)の現状を考えるとちょっとおすすめしにくい。
個人的には初心者を脱したVRChatユーザーに最適な「次のデバイス」って実はiPadなのではないか、と最近では思い始めています。
VRChat以外にも有用・魅力的なアプリが山ほどあるし、VRヘッドセットのように装着への抵抗感もなく、外にも持ち出しやすい。PCモニタほどではないがスマホよりは画面が大きい、などがその理由です。
もちろんアプリの出来しだいではあるのですが、そういう意味でもやはりiOS版への期待は高まります。iPadでVRChat、すでにVRでガッツリ遊んでいる人にとってもよいセカンドデバイスになりそうですしね。
ちなみに2024年4月現在、iPadの最安値は4万9800円(第9世代)。ですが、最近の円安と次世代iPad Pro/iPad Airの発売に合わせた価格改定(値上げ)があるかもしれません。下手すれば販売終了の可能性も……。
【追記】 2024年5月8日、新型iPad Pro/iPad Airの発表と同時に第9世代iPadは公式販売終了になりました。現在の最安モデルは第10世代iPad(64GB、Wi-Fiモデル)の5万8800円になります。2024年11月現在、Amazonにはまだ第9世代の在庫あり。
2. 言語
デバイスのハードルの次にあるのは言語の壁です。VRChatは今のところ、ツールチップなど一部を除き日本語化されていません。日本では今でも英語が苦手な人が多数派だと思われるので、ローカライズされていないというのはやはりマイナス要素でしょう。
ただ、こちらに関しては日本語UIが2024年中に実装予定との話もあるので、そう遠くないうちにハードルが一段下がりそうではあります。
他にもVRChatではX(旧Twitter)の日本語アカウントを開設したり、ユーザーが活発な日本にサーバーを設置したりなど、日本向けに手厚いサポートをしてくれている印象です。
あとはRobloxのように、ユーザー同士のコミュニケーションにも対応できるかどうか。Robloxの場合でもまだテキストチャットのみですが、音声会話もリアルタイム翻訳できるような未来に期待です。
【追記】2024年5月3日、オープンベータにUIローカライズが実装されました。日本語にも対応しています。