
フランスのXRヘッドセットメーカーLynxは米国時間2026年1月21日、新MRヘッドセット「Lynx-R2」を発表しました。
価格は未定ですが、今夏の注文開始を予定しているとのこと。先代のR1はいろいろあってごく限られた数しか世に出ませんでしたが、今回はどうなるでしょうか。
本記事ではそのLynx-R2とMeta Quest 3のスペックを比較します。Meta Quest 3はコンシューマー、Lynx-R2は医療・産業・研究などをはじめとするエンタープライズと、メインターゲットは大きく違いますが、両製品はスペックが近いので比較対象としてわかりやすいのではないかと思います。
Lynx-R2 / Meta Quest 3 スペック比較
| SoC | Snapdragon XR 2 Gen2 | Snapdragon XR 2 Gen2 |
| OS | LynxOS | Meta Horizon OS |
| ディスプレイ解像度 | ・ 4624×4320px(片眼2312×2160px)、LCD2枚 ・1412PPI / 24PPD | ・ 4128×4416px(片目2064×2208px)、LCD2枚 ・1058PPI / 22PPD |
| 最大リフレッシュレート | 90Hz | 120Hz |
| レンズ方式 | パンケーキ | パンケーキ |
| 視野角 | 水平126° / 垂直103° | 水平110° / 垂直96° |
| IPD調整 | あり | 53~75㎜(無段階) |
| レンズ位置調整 | アイレリーフ調整機構 | アイレリーフ調整機構 |
| RAM | 16GB | 8GB |
| ストレージ | 256GB | 512GB |
| 重量 | 550g(ストラップ込み) | 515g(標準ヘッドバンド) |
| バッテリー駆動時間 | 未公開 | 2.2時間 |
| ヘッドトラッキング方式 | インサイドアウト | インサイドアウト |
| コントローラー | 対応(付属するかは不明) | Touch Plusコントローラー |
| コントローラートラッキング方式 | ヘッドセット内蔵カメラによるトラッキング | ヘッドセット内蔵カメラによるトラッキング |
| 入力方式 | コントローラー/ハンドトラッキング/リング型コントローラー | コントローラー/ハンドトラッキング/音声 |
| 深度センサー | ○ | ○ |
| アイトラッキング | × | × |
| 表情トラッキング | × | × |
| パススルー機能 | フルカラー 3k×3k | フルカラー 2k×2k |
| 内蔵カメラ | 外向き6基(うち2基はRGBカメラ) | 外向き6基(うち2基はRGBカメラ) |
| 内蔵マイク | 不明 | ○ |
| 内蔵スピーカー | 不明 | ステレオ |
| ネットワーク | 不明 | Bluetooth 5.2、Wi-Fi 6E |
| 価格 | 未定 | 8万1400円(512GB) |
Lynx-R2発表会の模様は以下の動画で確認できます。
Lynx-R2 今後の注目ポイント
Lynx-R2の今後の動向について、注目したいポイントは以下の3つかと思います。
ちゃんと発売されるか
先代のLynx-R1は何度も発売時期や価格が延期・変更され、最終的には「予約したのに届いていない」という人もいる状況です。こうした“前科”があるので、まずは製品がちゃんと出荷されるかが最大の注目ポイントです。
ちなみに、R1を予約したのに届いていないというユーザーに対しては、R1の代わりにR2を提供するとのアナウンスが出ています。また、すでにR1を受け取った人に対しても、大幅割引でR2を提供するとしています。
カタログスペックがどこまで実現されるか
これはLynxに限らずですが、ハードウェアのスペックシートと実際の製品での体感にはズレが出ることがしばしばあります。
特に今回のLynx-R2は水平視野角126度と、競合製品と比べて広い視野角が差別化ポイントのひとつになっています。ここを実現できるか、あるいはスペックシートに近い数値を出せるかが成功のカギのひとつだと思うので、今後のデモ展示や識者によるレビュー記事に期待です。
Android XR版は出るか
Lynx-R2は当初、OSにAndroid XRが搭載されると伝えられていました。が、昨年11月にLynxとGoogleの契約が終了したとの報道があり、実際今回のLynx-R2にはAndroid XRではなくLynx独自カスタムのLynxOSが採用されています。
今後Lynx-R2が無事発売され、市場の人気を得ることができれば、あらためてAndroid XR版が登場するかもしれません。Android XR搭載のXRヘッドセットは発売予定のものを含めてもまだ数が多くないので、ユーザーの選択肢を増やすという意味でも注目したいところです。実現したとしてもだいぶ先の話だとは思いますが……。


