Meta Quest 2/3:おすすめの定番VRゲーム&アプリ(2023年版)

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この記事は昨年投稿した「Meta Quest 2:個人的におすすめの定番VRアプリ(2022年版)」の増補改訂版です。2024年版はこちら

 2023年10月、Meta Quest 2の後継機であるMeta Quest 3が発売になりました。Meta Quest 2から大幅な処理能力アップに加え、カラーパススルー機能もあるため、今後はMeta Quest 3の機能に合わせたアプリが中心になっていくでしょう。

 ただ、筆者自身はまだMeta Quest 3を持っていないのに加え、「定番ゲーム&アプリ」ということもあり今回のラインナップは2022年版から大きく変わってはいません。

 いちおうMeta Quest 3でプレイした場合の体験向上ポイントは可能な範囲で拾っていますが、基本的には昨年同様、どちらかというとVR初心者向けのラインナップになっています。

【無料アプリ】

First Hand

 2022年8月にApp Labでリリースされた、Meta Questのハンドトラッキング機能を学ぶ・体験するためのMeta謹製アプリです。2023年10月にはMeta Quest 3の発売に合わせてアップデートされ、MR体験などもできるようになりました(アプリ冒頭部。Meta Quest 2でも体験可)。

 アプリは大きく4つのパートからなり、いずれもハンドトラッキング操作が基本となります。ハンドトラッキングは部屋が暗いと反応や精度が下がるので、十分に明るい部屋でのプレイをおすすめします。

 Meta Questに最初から入っている「はじめてのMeta Quest 2(First Steps for Quest 2)」の次にプレイすべきタイトルと言えるかもしれません。

Steam Link

Steam Link

 SteamのゲームをワイヤレスでVRヘッドセットなどにストリーミングできるアプリ。Steam Link自体は2015年からありますが、2023年11月末にMeta Quest 2/3/Pro用アプリがリリースされました。

 Meta QuestでPC VRをワイヤレスプレイする方法としてはMeta Questの標準機能「Air Link」や有料アプリ「Virtual Desktop」がすでにありますが、Steam LinkではVRゲームだけでなく非VRゲームもプレイできます。VR/非VR問わず、Steamのゲームを持っている人なら入れておいて損はないでしょう。

 ただし実際の利用にはPCのスペックやネットワークの要件がある点は注意が必要です。

YouTube VR

YouTube VR

 YouTubeを見るだけならQuestの標準ブラウザでもいいのですが、YouTubeの利用時間・頻度が高い人はこちらのほうがおすすめです。専用アプリだと以下のような長所があります。

  • デフォルトのスクリーンサイズが標準ブラウザより大きい
  • 疑似曲面ディスプレイ機能で大画面でも見やすい
  • ホーム画面/メニューに360度動画コーナーがあり、すぐに360度動画体験ができる
  • 投稿動画へのコメントが別枠になっており、動画を見ながらコメントも読むことができる
  • もちろん自分のYouTubeアカウントとも連携可能

Prime Video VR(プライムビデオVR)

Prime Video VR(プライムビデオVR)

 Amazon Prime(アマゾンプライム、アマプラ)会員ならぜひ。大画面でお手軽に映画やアニメが見られるのはやはり良いです。

 一方でちょっとした不満としては、アプリの起動にやや時間がかかる点があります。ただしこの点は処理能力がアップしたMeta Quest 3では解消している可能性があります。

 また、Meta Quest 3ではMeta Quest 2と比べて解像度が高い&フルカラーのパススルー機能があるため、鑑賞をちょっとだけ中断したい場合の使い勝手も向上していると思われます(ヘッドセットを外す頻度が減る)。

 なお、同種のアプリとしてNetflix(ネットフリックス)もありますが、私は会員ではないため評価の対象外です。

DMM VR動画プレイヤー

DMM VR動画プレイヤー

 実質「VRアダルト動画専用プレイヤー」です。メニューやライブラリ周りは正直もう少し使いやすくして欲しいところですが、これしかないのでいたしかたなし。

 VRアダルト動画は興味があるなら一度見ておくといいと思います。ただし、DMMは2022年8月以降マスターカードが決済に使えなくなったため、マスターカード派の人にとっては作品購入のハードルが一段上がっている点は要注意です。

Wol

Wol

 元々はWebARアプリなので、ヘッドセットは必ずしも必要ではありません(スマホのWebブラウザでプレイ可能)。

 ただし、Meta Questではルームスケール機能との組み合わせでMR体験が可能になります。カラーパススルー機能のあるMeta Quest 3/Proであれば、より没入度が上がるでしょう。

 実際にMeta QuestのWebブラウザからアクセスすると、強制的にパススルーモードになってフクロウのWolがMRで出現します。Wolは英語で話しかけてきますが、英語がわからなくても適当に何か言えばリアクションを返してくれます(日本語でもなんでも発声すればOK)。プレイの途中には会話のきっかけになる英文が画面内に出るので、それを読み上げてもWolは反応します。

 アプリ開発は「ポケモンGo」でおなじみのNiantic。また、Wolの挙動にはキャラクターAIで知られるInworld AIの技術が使われています。

 Meta QuestでプレイするときはQuest標準ブラウザで。気に入ったらブラウザのお気に入りにブックマークしておきましょう。

Population: One(ポピュレーション:ワン)

Population: One(ポピュレーション:ワン)

 3人組のチームで他の5チームと戦うVRバトルロイヤルゲーム。バリバリのアクションゲーム、かつ共闘してくれる仲間が必要(いちおうシングルプレイモードもあり)ということで、本来はかなり人を選ぶタイトルではあります。

 それでも今回おすすめする理由は以下の2つ。

 特にサンドボックスモードでは、オリジナルのバトルフィールドを自分で作れるのがポイント。メインのバトルロイヤルに興味がない・参加しづらいという人でも、VR空間作成ツールという別の形での楽しみ方があります。

 VRバトルロイヤルゲームとVR空間作成ツールがセットで無料、と考えれば持っていて損はなしの1本です。

VRChat

VRChat

 VR SNS(≒メタバース)の筆頭とも言えるのがVRChat。VRChatがVR SNSとしての理想形かと言われると個人的には違うと感じていますが、その話はまた別の機会に。

 Meta Quest版はPC VR版と比べて「行けるワールドが限られている」「Quest対応アバターしか使えない」などの制約がありますが、それでも「VR SNSアプリとしてはもっともメジャー」という点で今回もおすすめに入れています。

 Meta Quest 3版はQuest 2版同様の制限もあり、動作が軽くなったりなどはほとんどなさそうですが、ディスプレイの解像度向上などもあってプレイ体験の質は向上しているのではないかと思われます。

 また、2023年に入ってからはスマホ版(Android)のベータリリース、PICO 4版のリリース、オリジナルアバターの持ち込みを大幅に簡易化できるスマホアプリ「MakeAvatar」アップデートなど、ユーザー増につながりそうな要素が続々登場。2024年以降もソーシャルVRとしての伸長が期待できそうです。

 なお、PCデスクトップ版は(VR版でなくても)快適に動かすには相応のPCスペックが必要なうえ、UIが2Dスクリーンに最適化されていないため、使い続けるという意味ではMeta Quest版よりも満足度は低いというのが個人的な評価です。

Spatial

Spatial

 元々はVR会議ツールとしてスタートしたSpatialですが、2021年にNFTギャラリーアプリへとピボット。さらに2023年11月にはWebブラウザベースのゲームプラットフォームへの転進を図っています。

 が、そうした現状とは関係なく、当初からあるVR会議ツールとしての機能はほぼ残っており、そのVR会議ツールの部分がおすすめの理由です。

 UIが英語のみというハードルがあるものの、ユーザー間コミュニケーションツールとしてはシンプルで使いやすい印象。VR版のほかにWebブラウザ版やスマホアプリ版もあるので、参加者全員がVRヘッドセットを持っていなくてもOKなところも便利です。

【有料アプリ】

Beat Saber(ビートセイバー)

Beat Saber(ビートセイバー)

 VRゲームのド定番。「VRゲーとはなんぞ」というのを体験するためにもぜひおすすめです。まずは無料のデモ版から初めて、長く遊べそうだと思ったら製品版を買うとよいでしょう。

 ゲームとしては追加の音楽パックも複数リリースされているほか、2020年10月に実装されたマルチプレイモードにより、単なるVRリズムゲーからパーティーゲーム的な要素も加わっています。個人的には2023年5月にリリースされたQueenのミュージックパックで不動の神ゲーになりました。

 なお、2023年上旬のアップデートでMeta Quest 3ではリフレッシュレート120Hzに対応しています。

Cubism(キュービズム)

Cubism(キュービズム)

 いたってシンプルなVR立体パズル。そのシンプルさゆえに、気軽に始められる&止められるのが魅力です。リリース後のアップデートを経て、ハンドトラッキングやパススルー機能にも対応しました。

 問題も90問以上あり、価格も990円と高コスパです。また、パズルエディターも実装しており、上級者向けではありますが自分でパズル問題を作ることもできるようになっています。

 パススルー機能はフルカラーのMeta Quest 3ではより映えそうです。ただし、パズルのピースに意識を集中しやすいという意味ではMeta Quest 2のモノクロパススルーのほうが適しているのかもしれません。

TWISTEX

TWISTEX

 円筒内に落下するブロックを組み合わせて消すという、「立体版テトリス」のようなパズルゲーム。上記の「キュービズム」と比べて制限時間があるぶんややせわしないですが、手元だけで遊べるのでお手軽です。価格は定価で1490円ですが、割引セール時に対象になることもあります。

 カスタマイズできる要素が多い一方でUIが英語のみなのがやや難点ですが、一度操作に慣れる&コツをつかむとわりとずるずると遊べてしまう中毒性があります。

 本作についてはトレーラー動画も貼っておくので参考にしてください。

動画内では筒の回転を手首のスナップで行っているが、コントローラーのサムスティックでも回転させられる。筒のサイズや表示位置などもカスタマイズ可能

【番外編】

Meta Horozon Worlds(ホライズンワールド)

Meta Horizon Worlds

 日本ではまだリリースされていませんが、今から注目しておくべきアプリ/サービスとして今回取り上げました。

 Meta謹製のソーシャルVR(≒メタバース)であるHorizon Worlds、すでにサービスが提供されている欧米ユーザーの間では芳しい評価を得られていませんが、VR SNSは何といってもユーザー数が最重要。今後世界各国でサービスが開始されれば、一気にVR SNS最大手に躍り出る可能性があります。

 加えて、スマホアプリ版やWebブラウザ版も準備中とされており、アクセスのしやすさでも競合サービスに並ぶ/追い越す可能性も秘めています。ということで、今はウィッシュリストに入れて日本でのサービス開始を待っています。

(※記事内の画像はいずれもQuestストア、またはSteamの製品ページより引用)